![]() | 性風俗と法秩序 | ||
| 陶久利彦 編著 | |||
| A5判 338頁 | |||
| ISBN | 978-4-86031-142-1 | ||
| 価格 | 本体5300円+税 | ||
| 発刊 | 2017年3月 | ||
内容 合法・非合法の境界線上に浮遊しながらも,法学においては見逃されがちだった性風俗にまつわる問題群を論じる。 性風俗にまつわる問題は、法学者にとって潜在的には関心の対象ではあるものの、性そのものの秘事性の為に正面切って扱うのはためらわれる分野であるかもしれない。しかし、自由,道徳,正議論といった古典的論題に対し、「害」を理由とした性風俗規制は限界事例を提供するものであり、また、人が性から離れて生を全うしえないにもかかわらず法的扱いは曖昧なままとなっている重要なテーマといえる。本書では、ほとんどの国や地域で歴史的に豊富な蓄積がある売買春規制を中心に、関連問題や原理的考察を扱い、今後の研究の端緒として法学界全体に問いを投げかける。 |
目次 →細目次 |
||
| 序章 | 陶久利彦 | |
| 売春法制と性風俗法制の交錯 ―個室付浴場業規制の法的性質をめぐって | 岩切大地 | |
| いわゆるラブホテルに対する立法による規制 | 荒木 修 | |
| 買春不処罰の立法史 | 宮川 基 | |
| 性風俗営業と人間の尊厳 | 玉蟲由樹 | |
| 売春規制における「メイド・イン・カナダ」モデルと憲法上の問題 ―2013年ベッドフォード事件最高裁判所判決とその後の展開 | 手塚崇聡 | |
| 売春規制と自己決定 ―アメリカにおける売春規制の理由 | 大林啓吾 | |
| 修正1条の空隙 ―アメリカにおけるわいせつ表現の規制根拠 | 菅谷麻衣 | |
| 売春犯罪化批判論にみるMartha C. Nussbaumの政治的リベラリズム | 佐々木くみ | |
| モダンガールの百貨店的主体性 | 吉良貴之 | |
| 売買春の法的規制と根拠づけ | 陶久利彦 | |
| 同性愛と法 ―ドイツにおける変遷について | 渡邉泰彦 | |
| アメリカにおける風俗統制と権利獲得運動 ―ストーンウォール事件と憲法論 | 志田陽子 | |
| 「ダンス」から「特定遊興飲食店」営業規制へ ―風営法秩序のこれまでと今後の課題 | 新井 誠 | |
| 強姦罪における「被害者資格」問題と「経験則」の再検討 | 小宮友根 | |
著者紹介(データは発刊当時) |
||
| 陶久利彦(すえひさ・としひこ) | ||
| 東北学院大学法学部教授 | ||
| 岩切大地(いわきり・だいち) | ||
| 立正大学法学部准教授 | ||
| 荒木 修(あらき・おさむ) | ||
| 関西大学法学部准教授 | ||
| 宮川 基(みやがわ・もとい) | ||
| 東北学院大学法学部教授 | ||
| 玉蟲由樹(たまむし・ゆうき) | ||
| 日本大学法学部教授 | ||
| 手塚崇聡(てづか・たかとし) | ||
| 中京大学国際教養学部准教授 | ||
| 大林啓吾(おおばやし・けいご) | ||
| 千葉大学大学院専門法務研究科准教授 | ||
| 菅谷麻衣(すがや・まい) | ||
| 慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程 | ||
| 佐々木くみ(ささき・くみ) | ||
| 東北学院大学法学部准教授 | ||
| 吉良貴之(きら・たかゆき) | ||
| 宇都宮共和大学シティライフ学部専任講師 | ||
| 渡邉泰彦(わたなべ・やすひこ) | ||
| 京都産業大学大学院法務研究科教授 | ||
| 志田陽子(しだ・ようこ) | ||
| 武蔵野美術大学造形学部教授 | ||
| 新井 誠(あらい・まこと) | ||
| 広島大学大学院法務研究科教授 | ||
| 小宮友根(こみや・ともね) | ||
| 東北学院大学経済学部准教授 | ||
| 装丁:金山恵美子 | ||