女性差別撤廃条約と日本女性差別撤廃条約と日本
山下泰子
A5判上製本 366頁
ISBN978-4-86031-076-9
価格本体4500円+税
発刊2010年2月

内容
 1983年にはじめて女性差別撤廃条約に関する論文を発表して以来,四半世紀,本条約の研究・普及活動に精力を傾注してきた第一人者の第1論文集『女性差別撤廃条約の研究』,第2論文集『女性差別撤廃条約の展開』(勁草書房刊)に続く,第3論文集である。
 本書は,女性差別撤廃委員会(CEDAW)のわが国に対する4回の日本政府レポート審議,数次にわたる国連女性会議(ニューヨーク,ウィーン,ナイロビ,北京等)等,その都度,足を運び,条約に関連する動きをつぶさに見聞し,丁寧にフォローした実践の記録である。本条約の国内法への完全実施に向け,そしてジェンダー平等の実現を説いた好著である。

目次
第T部 女性差別撤廃条約と国際人権
第1章 国際人権と国内人権──女性差別撤廃条約の国内的適用
第2章 国際法学とジェンダー
第3章 女性差別撤廃条約の30年
第4章 国連女性会議と女性差別撤廃条約
第U部 女性差別撤廃条約と日本
第1章 女性差別撤廃条約と日本
第2章 女性差別撤廃条約上の義務を履行するための提言
第3章 女性差別撤廃条約選択議定書の導入
第4章 女性差別撤廃委員会における日本レポート審議
第V部 人権のために
第1章 男女共同参画社会の構築に向けて──世界人権宣言60周年〔2008年〕を迎えて
第2章 男女共同参画社会基本法〔1999年公布〕の骨子とその施策
第3章 男女共同参画推進条例作りの具体的なプロセス── 埼玉県条例〔2000年公布〕を例に
第4章 中国における女性の現状──日中女性科学者シンポジウム〔1992年/94年〕を中心に
第5章 指紋押なつ制度と国際人権規約B規約の国内への適用〔1994年大阪高判〕
第6章 住友電工性差別訴訟の和解〔2003年勧告〕と女性差別撤廃委員会の審議
第7章 国籍法違憲最高裁判決〔2008年〕に想う
資料
第2回(第2次・第3次)日本政府レポート審議 最終コメント
第3回(第4次・第5次)日本政府レポート審議 最終コメント
第4回(第6次)日本政府レポート審議 総括所見

著者紹介(データは発刊当時)
山下 泰子 (やました やすこ)
 1939年東京都生まれ。
 中央大学法学部法律学科卒・同大学院法学研究科博士課程単位修得(法学博士)。文京学院大学外国語学部教授・同大学院外国語学研究科教授。中央大学法科大学院元客員教授。日本学術会議連携会員。国際法学会名誉会員,国際人権法学会名誉会員,日本国際連合学会理事,ジェンダー法学会会員(元理事長),国際女性の地位協会会長,NPO 法人日本ネパール女性教育協会理事長。


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