子どもの医療と法 | |||
小山剛=玉井真理子 編 | |||
A5判 350頁 | |||
ISBN | 978-4-86031-054-7 | ||
価格 | 本体5500円+税〔絶版,改訂〕 | ||
発刊 | 2008年6月 |
内容 治療を受けるか否かの判断は,通常,本人の自己決定に委ねられている。しかし,十分な判断能力を有しない子どもは親・医師・国家,誰が判断をしなければならないのか? 例えば,親が重篤な疾患を持つ子どもが痛みに苦しむのを見かねて治療中止を決めれば,医師はそれに従わなければならないのか?そして,この対立に国はいかに折り合いをつけさせるのか?そもそも,子どもにとって何が最善の利益であるといえるのか? 憲法学における自己決定論の射程が尽きた先で,尚,憲法学的に国家の保護義務や制度形成といった総論的な枠組みと,実際に判断基準となる枠組みとしての親権や安楽死法についての議論に対し,比較法的に検討を加える。 |
目次 |
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第1部 日本の状況 | ||||
第1章 | 日本の新生児医療―歴史と倫理問題 | 玉井真理子 | ||
第2章 | 日本法の現状と課題 | 保条成宏 = 永水裕子 | ||
第3章 | 憲法上の枠組み | 小山 剛 | ||
第2部 各国総論 | ||||
アメリカ憲法―子どもの権利・親の権利・国家の役割 | 山本龍彦 | |||
ドイツ憲法―子どもの医療をめぐる4極関係と基本権保護 | 嶋崎健太郎 | |||
フランス憲法―国家による子どもの権利保護 | 新井誠 | |||
第3部 各国各論 | ||||
アメリカ―医療ネグレクトと親の権利の制約 | 永水裕子 | |||
ドイツ―「治療行為制約論」と「治療義務制約論」の交錯 | 保条成宏 | |||
フランス―医療における同意と未成年者の保護 | 澤野和博 | |||
オランダ―重度障害新生児に対する治療中止と生命終結 | 平野美紀 | |||
スウェーデン―医療における同意と未成年者の保護 | 千葉華月 |
著者紹介(肩書きは発刊時点) |
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小山 剛 | ||
慶應義塾大学法学部・大学院法務研究科教授 | ||
玉井真理子 | ||
信州大学医学部保健学科准教授 | ||
保条成宏 | ||
福岡教育大学教育学部福祉社会教育講座教授 | ||
永水裕子 | ||
桃山学院大学法学部専任講師 | ||
山本龍彦 | ||
桐蔭横浜大学法学部専任講師 | ||
嶋崎健太郎 | ||
新潟大学大学院実務法学研究科教授 | ||
新井 誠 | ||
東北学院大学法学部准教授 | ||
澤野和博 | ||
東北学院大学法学部教授 | ||
平野美紀 | ||
香川大学法学部准教授 | ||
千葉華月 | ||
北海学園大学法学部准教授 |