保証人の求償と代位 | |||
亀井隆太 著 | |||
A5判上製本 262頁 | |||
ISBN | 978-4-86031-189-6 | ||
価格 | 本体5400円+税 | ||
発刊 | 2024年3月 |
内容 他人の債務を担保する保証人が主債務者に代わって債務を履行した場合における主債務者に対する求償,および,弁済による代位に関する制度の法理論・法技術・法的性質を,歴史的観点も含め明らかにする。各法領域における求償権の概念,主債務や担保の移転に関する法技術,弁済に伴う主債務の消滅にかかる問題,一部代位と全額支払の必要性,保証人の免責,そして複数の担保提供者間の代位の問題を扱う。 |
目次 |
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序章 本研究の主題と目的 | |||
第1章 各法制度における保証法の構造 | |||
第1節 イギリス法 | |||
第1款 保証の概念,目的,成立 | |||
第2款 従属性,二次的責任 | |||
第3款 保証人の履行と主債務の消滅 | |||
第4款 保証人の求償権 | |||
第5款 保証に類似のもの | |||
第6款 小括 | |||
第2節 ドイツ法 | |||
第1款 保証の概念,目的,成立 | |||
第2款 付従性 | |||
第3款 二次的責任 | |||
第4款 主債務の帰趨 | |||
第5款 保証人の求償権 | |||
第6款 保証に類似のもの | |||
第7款 小括 | |||
第3節 日本法 | |||
第1款 保証の概念,目的,成立 | |||
第2款 付従性 | |||
第3款 二次的責任 | |||
第4款 保証人の履行の主債務に対する効果 | |||
第5款 保証人の求償権 | |||
第6款 保証に類似のもの | |||
第7款 小括 | |||
第4節 本章のまとめ | |||
第1款 保証の構造の比較 | |||
第2款 求償権の比較 | |||
第2章 英米法における保証人の求償と代位 | |||
第1節 イギリス法における保証法上の代位の展開 | |||
第1款 イギリス保証法における代位の概念 | |||
第2款 マグナ・カルタにおける保証人の代位権 | |||
第3款 判例法 | |||
第4款 1856年の商法改正法5項 | |||
第5款 小括 | |||
第2節 イギリス法における保証人の代位 | |||
第1款 代位の要件・効果 | |||
第2款 代位の効果 | |||
第3款 Owen v. Tate事件 | |||
第4款 その他の問題 | |||
第3節 原状回復法(不当利得法)と保証法上の代位 | |||
第1款 代位の原状回復法的な解釈 | |||
第2款 原状回復法の原則 | |||
第3款 原状回復法的な解釈に対する批判 | |||
第4款 消滅する権利への代位の新たな展開 | |||
第4節 アメリカ第一次原状回復法リステイトメント・第三次保証法リステイトメント | |||
第1款 第一次原状回復法リステイトメント(1937年) | |||
第2款 第三次保証法リステイトメント(1996年) | |||
第5節 本章の小括 | |||
第3章 大陸法における保証人の求償と代位 | |||
第1節 ローマ法 | |||
第1款 古典期ローマ法における訴権譲渡の利益 | |||
第2款 弁済競合の問題と売買の擬制 | |||
第3款 ユスティニアヌス帝による訴権譲渡の利益の確立 | |||
第4款 小括 | |||
第2節 フランス法 | |||
第1款 はじめに | |||
第2款 改正前のフランス民法保証人の代位と求償 | |||
第3款 改正後フランス民法 | |||
第4款 独立担保の場合の求償と代位 | |||
第5款 小括 | |||
第3節 ドイツ法BGB774条1項,412条,401条による法定移転 | |||
第1款 ドイツ普通法上の訴権譲渡の利益 | |||
第2款 ドイツ民法典における保証人の弁済と法定の債権移転 | |||
第3款 法定の債権移転の目的 | |||
第4款 各見解と事例へのあてはめ | |||
第5款 法定の債権移転と利息請求権 | |||
第6款 BGB774条1項2文による債権者の優先 | |||
第7款 その他の問題 | |||
第8款 ドイツ法における保証人の弁済と非付従的な担保権の移転 | |||
第4節 DCFR(共通参照枠草案) | |||
第1款 DCFR(共通参照枠草案)における求償と代位 | |||
第2款 複数の担保提供者間 | |||
第5節 小括 | |||
第4章 日本法における求償と代位 | |||
第1節 民法制定期 | |||
第1款 ボアソナード民法草案および旧民法 | |||
第2款 弁済による代位の性質 | |||
第3款 求償権の範囲内での代位 | |||
第2節 2017年改正前民法 | |||
第3節 2017年改正前民法の判例と学説の展開 | |||
第1款 問題状況 | |||
第2款 原債権と求償権の関係 | |||
第3款 原債権と求償権の関係論 | |||
第4款 共同保証人間の求償権と代位権 | |||
第4節 最判平成27年11月19日民集69巻7号1988頁の検討 | |||
第1款 事実の概要 | |||
第2款 判決の要旨 | |||
第3款 判例の解説 | |||
第5節 2017年債権法改正 | |||
第1款 民法(債権関係)の改正 | |||
第2款 民法(債権法)改正検討委員会の改正提案 | |||
第3款 法制審議会民法(債権関係)部会での検討事項 | |||
第4款 2017年改正法 | |||
第5款 非付従的な担保と弁済による代位 | |||
第5章 各法制度の比較 | |||
第6章 本書の要旨および残された課題 |
著者紹介(データは発刊時点) |
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亀井隆太(かめい・りゅうた) | |||
横浜商科大学商学部商学科准教授 | |||
早稲田大学商学部卒業 | |||
千葉大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了・博士(法学) |