アメリカ憲法の群像−裁判官編 | |||
山本龍彦・大林啓吾 編 | |||
A5判 392頁 | |||
ISBN | 978-4-86031-141-4 | ||
価格 | 本体4500円+税 | ||
発刊 | 2020年6月 |
内容 アメリカにおいて憲法秩序の形成に大きな影響を与えている連邦最高裁裁判官に光を当て裁判所の内外で活躍するかれらの人物像を描き出しながらその信念に基づき打ち出された法理論を考察する。 アメリカ憲法研究会による研究成果理論家編に続くシリーズ第2弾。 |
目次 |
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1 ジョン・マーシャル 歴史の人 | 溜箭将之 | ||
T 経歴 | |||
U マーシャル前の連邦最高裁 | |||
V マーシャル・コート | |||
W マーシャルとマーシャル・コートに対する評価 | |||
X マーシャルとアメリカ法 | |||
2 オリヴァー・ウェンデル・ホームズJr. 貴族的な懐疑主義者 | 巻 美矢紀 | ||
はじめに | |||
T 「偉大な反対意見者」 | |||
U 「哲人裁判官」 | |||
V ホームズ読解 | |||
W 多元的社会における「実験」とその限界 | |||
X ホームズとドゥオーキン | |||
おわりに | |||
3 ルイス・ブランダイス 生ける法を実践したプラグマティスト | 大林啓吾 | ||
T 序 | |||
U プラグマティズム | |||
V ブランダイスの逡巡 | |||
W ブランダイスの解──Whitney判決 | |||
X 表現の自由とプライヴァシー権との関係 | |||
Y 司法態度とイデオロギー | |||
Z 後序 | |||
4 チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ ニュー・ディール期連邦最高裁の見失われた遺産 | 中川 律 | ||
はじめに──ニュー・ディール期における憲法変動 | |||
T 憲法革命物語の再考 | |||
U ヒューズの憲法法理 | |||
V 憲法法理の発展と「客観的精神」 | |||
おわりに──見失われた遺産 | |||
5 ベンジャミン・N・カードーゾ “Pure Judge” | 平地秀哉 | ||
T はじめに | |||
U 時代背景 | |||
V 司法哲学とその実践 | |||
W 連邦最高裁入りと司法審査 | |||
X カードーゾの遺産 | |||
6 ヒューゴ・ブラック 歴史は繰り返すか? | 森脇敦史 | ||
はじめに | |||
T 最高裁への道 | |||
U ブラック判事の憲法理論(1)──厳格解釈理論と絶対主義 | |||
V ブラックの憲法理論(2)──編入理論,デュー・プロセス,平等保護,権力分立 | |||
W ブラックの影響とその限界 | |||
終わりに | |||
7 アール・ウォーレン 変革のための裁判 | 齊藤 愛 | ||
T ウォーレンの経歴 | |||
U ウォーレン・コート | |||
V 議員定数配分 | |||
W 表現の自由──マッカーシズムに抗して | |||
X 刑事手続の保障 | |||
Y 「平等」の拡大──マイノリティの人権 | |||
Z 結語 | |||
8 ウィリアム・J・ブレナンJr. 萎縮効果を透視した「普通の人」 | 山本龍彦 | ||
T はじめに | |||
U ブレナン的思考形式 | |||
V ブレナン的思考形式の出自 | |||
W 結語に代えて | |||
9 ハリー・ブラックマン Roe判決の執筆者 | 大石和彦 | ||
序 | |||
T 連邦最高裁判事就任まで | |||
U 前史──「プライヴァシーの権利」の生成過程 | |||
V Roe判決の成立過程 | |||
W Roe 判決が完全放棄されない理由 | |||
むすび―─“Becoming Justice Blackmun” | |||
10 ウィリアム・レーンキスト 司法行政に長けた保守派のプラグマティスト | 大江一平 | ||
T 序 | |||
U 連邦最高裁時代のレーンキスト | |||
V レーンキスト・コートの主要判例 | |||
W レーンキストの司法哲学とレーンキスト・コートへの評価 | |||
おわりに | |||
11 ジョン・ポール・スティーヴンス 憲法解釈におけるコモン・ロー的方法論 | 奈須祐治 | ||
T はじめに | |||
U スティーヴンスの方法論 | |||
V 結び | |||
12 サンドラ・デイ・オコナー 決断の人 | 横大道 聡 | ||
T 連邦最高裁におけるオコナー判事の位置付け | |||
U オコナー判事のアプローチ | |||
V オコナー判事の根本にあるもの | |||
W 決断の人─―むすびに代えて | |||
13 アントニン・スカリア The Originalist | 大河内美紀 | ||
T 連邦最高裁の「保守化」とスカリア | |||
U 解釈方法論としての原意主義 | |||
V 実践における原意主義──宗教に関わる領域を素材に | |||
W スカリアの遺したもの | |||
14 ルース・ベーダー・ギンズバーグ 憲法的価値の実現と協働的営為 | 尾形 健 | ||
T 法律家ギンズバーグ | |||
U ギンズバーグ判事の法思考 | |||
V 憲法的価値の実現と協働的営為──ギンズバーグ法思考の背後にあるもの | |||
むすびにかえて |
著者紹介(執筆章順。肩書きは発刊当時) |
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溜箭将之 | ||
東京大学法学部・大学院法学政治学研究科教授 | ||
巻美矢紀 | ||
上智大学法学研究科法曹養成専攻教授 | ||
大林啓吾 | ||
千葉大学大学院専門法務研究科教授 | ||
中川律 | ||
埼玉大学教育学部准教授 | ||
平地秀哉 | ||
國學院大學法学部教授 | ||
森脇敦史 | ||
福岡県立大学人間社会学部教授 | ||
齊藤愛 | ||
千葉大学大学院社会科学研究院教授 | ||
山本龍彦 | ||
慶應義塾大学大学院法務研究科教授 | ||
大石和彦 | ||
筑波大学ビジネスサイエンス系教授 | ||
大江一平 | ||
東海大学現代教養センター准教授 | ||
奈須祐治 | ||
西南学院大学法学部教授 | ||
横大道聡 | ||
慶應義塾大学大学院法務研究科教授 | ||
大河内美紀 | ||
名古屋大学大学院法学研究科教授 | ||
尾形健 | ||
同志社大学法学部・法学研究科教授 |