現代統治構造の動態と展望現代統治構造の動態と展望
−法形成をめぐる政治と法
川ア政司大沢秀介
A5判上製本 430頁
ISBN978-4-86031-123-0
価格本体7000円+税
発刊2016年11月

内容
 1980年代後半から現在に至るまで,冷戦構造の終結,財政状況の悪化やグローバル化の進展等に伴う先進民主主義諸国での統治構造の揺らぎや変容が指摘されている。本書では憲法学の立場から、憲法秩序の中で錯綜する「政治と法」にかかわる問題につき、法形成にまつわる制度・機関・問題状況や両者の関係に焦点を当て,欧米諸国と日本の統治システムの動態について横断的な比較分析を試みる。

目次
序章川ア政司
1 アメリカ
「執行の帝国」大林啓吾
現代アメリカにおける法部門の動態と展望──多元主義的な憲法秩序形成の担い手としての裁判所・訟務長官見平 典
2 イギリス
立法過程の改革及び変動と政治部門における権力の拡散木下和朗
人権法による「法」と「政治」の関係の変容──不適合宣言・適合解釈・対話理論上田健介
3 ドイツ
ドイツにおける政府提出法案の起草過程とその規律片桐直人
代替立法者としての憲法裁判所櫻井智章
4 フランス
フランスにおける政治と法──法律の民主的正統性と合理性只野雅人
フランスにおける合憲性統制機関──憲法院とコンセイユ・デタ井上武史
5 ヨーロッパ
EU 法およびヨーロッパ人権裁判所判決による法形成における「補完性原則」強化と国内議会の役割建石真公子
ヨーロッパにおける多層的統治構造の動態──ヨーロッパ人権裁判所と締約国の統治機構の交錯江島晶子
6 日本
立法をめぐる政治と法の状況と課題──法部門による事前審査と事後審査の役割・あり方等を中心に川ア政司
立法の質と裁判所の役割大沢秀介

著者紹介(肩書きは発刊当時)
川ア政司(かわさき まさじ)
慶應義塾大学大学院法務研究科客員教授
大沢秀介(おおさわ ひでゆき)
慶應義塾大学法学部政治学科教授

大林啓吾(おおばやし けいご)
千葉大学大学院専門法務研究科准教授
見平典(みひら つかさ)
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
木下和朗(きのした かずあき)
岡山大学大学院法務研究科教授
上田健介(うえだ けんすけ)
近畿大学大学院法務研究科教授
片桐直人(かたぎり なおと)
大阪大学大学院高等司法研究科准教授
櫻井智章(さくらい ともあき)
甲南大学法学部教授
只野雅人(ただの まさひと)
一橋大学大学院法学研究科教授
井上武史(いのうえ たけし)
九州大学大学院法学研究院准教授
建石真公子(たていし ひろこ)
法政大学法学部法律学科教授
江島晶子(えじま あきこ)
明治大学法科大学院教授


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