医と法の邂逅 第2集医と法の邂逅 第2集
いほうの会 編
小西知世佐藤雄一郎 編集委員
A5判上製 342頁
ISBN978-4-86031-120-9
価格本体8000円+税
発刊2015年9月

内容
 医学の発展は日進月歩であり,その実践である医療の役割もまた,質的に変貌し,人々の医療への要求の高まりとともに増加している。常に揺れ動く「医」と「法」が必然的に出会うこととなる社会生活において,「法」はいかなる理論をもって,異なる専門知識と技術を有する「医」と対峙することとなるのか。
 その対象や体系につき議論の途上にある医事法学に取り組む,「いほうの会」のメンバーによる研究論文集の第2弾。

目次
医行為論序論――これからの検討の礎石として小西知世
一 はじめに
二 脚光を浴びる医行為
三 現在の医行為論の姿
四 医行為に対する挑戦
五 医術の射程範囲
六 医行為の運用
七 そこから見えてくる本質
医療スタッフに対する法的規制──歯科医師に対する法的規制を中心に和泉澤千恵
一 はじめに
二 歯科関連職種に関する法的規制と免許規定
三 歯科医師の業務内容と業務上の義務
四 歯科衛生士の業務規定と業務内容
五 歯科技工士の業務規定と業務内容
六 歯科医師と他の医療スタッフとの業務分担
七 論じえぬままに……
医療廃棄物の法的課題――医事法と環境法の交錯長島光一
一 医療廃棄物を論じる意義
二 医療廃棄物の質的問題
三 医療廃棄物の場所的問題(主体的問題)
四 医療廃棄物の今後──まとめに代えて
わが国の人血液に関する現行法制の適正化に向けた一試論─―欧州連合(EU)の人血液を対象とする指令を素材に神坂亮一
一 序
二 わが国の血液事業の沿革、新血液法の概要と論点の整理
三 EU血液指令の概説と検討
四 結語──わが国の血液事業の適正なあり方を志向して
医療に対する法規制のあり方についての一考察──「再生医療」を提供する自由診療クリニックにおける死亡事故をめぐって一家綱邦
一 はじめに─本稿の射程と京都ベテスダ・クリニック事件について
二 ベテスダ事件の幹細胞投与と医学界の評価
三 医療の法規制
四 ベテスダ事件に則した医療の事前規制の考察
五 ベテスダ事件に則した医療の事後規制の考察
六 おわりに
医療における患者安全─―スウェーデン法からの示唆千葉華月
一 はじめに
二 保健・医療サービス提供の枠組み
三 患者安全をめぐるスウェーデンの医療法制
四 患者安全をめぐる各種制度
五 医療従事者の懲戒制度──保健・医療責任委員会
六 おわりに

編集委員・著者紹介(肩書きは発刊時点)
小西知世
明治大学法学部准教授
佐藤雄一郎
東京学芸大学教育学部人文社会科学系准教授
和泉澤千恵
國學院大學大学院法学研究科特別研究生
長島光一
明治大学法学部助手
神坂亮一
川村学園女子大学文学部・東海大学法学部兼任講師
一家綱邦
国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカルセンター 臨床研究支援部 倫理相談・教育研修室長
千葉華月
北海学園大学法学部法律学科教授


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