移住女性と人権移住女性と人権
−社会学的視座から
佐伯芳子
A5判 242頁
ISBN978-4-86031-117-9
価格本体4000円+税
発刊2015年6月

内容
 本書は,国の外国人労働者の受入れ政策と現実の労働現場での狭間で働く移住女性の問題を取り上げる。
 日本が真の国際世界で平和と人権の具体的イニシアティブをとるためには,人間の生きる糧の部分である労働を中心に据え,移住労働者の生活を垣間見ることにより,問題を考えることが必要であろう。
 著者は,フィールドを通して,とりわけフィリピン移住女性に寄り添い,問題を浮き彫りにする。

目次
はしがき
序章 本書の目的と構成
第T部 移住女性の困難
第1章 移住労働者問題の背景
第2章 女性たちの労働経験─「労働者としての権利の制約」と「矛盾した階層移動」
第3章 家族との分離と居場所の問題
第4章 女性たちのライフストーリーと困難の諸相
第U部 移住女性のエンパワーメント支援
第5章 トランスナショナルな親族ネットワーク
第6章 トランスナショナルな同郷団体─フィリピン同郷団体 Leyteños and Samareños in Japan(LSJ)の事例から
第7章 日本人による支援組織─首都圏移住労働者ユニオン(LUM)の事例
第8章 支援する側のエンパワーメント─ユニオンの日本人女性リーダーの事例
終章 「参画するシティズンシップ」へ
あとがき
調査票(同一の英語版・中国語版も作成)

著者紹介(データは刊行時点のもの)
佐伯芳子 (さえき よしこ)
1975年より東京都職員。1977年〜2015年,東京都の労政事務所,労働相談情報センターにおいて,労働相談、労働情勢・労働組合関係調査などの仕事に従事
1982年より女性労働問題研究会会員(2011年〜2014年研究会代表)
2013年より東京女子大学研究員
1975年 東京女子大学文理学部社会学科卒業
2005年 放送大学大学院修士課程文化科学研究科文化科学専攻修了 修士(学術)
2012年 東京女子大学大学院博士後期課程人間科学研究科生涯人間科学専攻修了
博士(生涯人間科学)


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