フラット化社会における自由と安全 | |||
大沢秀介 編 | |||
A5判 294頁 | |||
ISBN | 978-4-86031-116-2 | ||
価格 | 本体4000円+税 | ||
発刊 | 2014年9月 |
内容 治安関連の実務家と,公法学者で構成される「市民生活の自由と安全」研究会による論文集。 最近の「自由と安全」をめぐる課題は,これまでのテロ対策法制・理論の検討という問題を超えて,グローバルな人の移動や情報の流れをどう認識し,構築するか,またわが国における東日本大震災そしてそれに続く原発事故に示される巨大災害に対しても迅速かつ大規模な対処をいかに確保するかという点に移りつつある。それは,あたかも人や情報が国境を意識せずに動くような空間の創出とそのような空間での巨大災害の性質の変化をどう捉えるかを問いかけている。本書では,研究会メンバーそれぞれの得意分野での最近の動きを踏まえて,そのような問いかけに対して答えようと努めている。 |
目次 |
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第T部 | |||
原子力発電所事故と核セキュリティ | 板橋 功 | ||
アメリカにおける原子力発電所をめぐる紛争と実体面の審査 | 渡井理佳子 | ||
フランスにおける災害対策法制の概要と特徴 | 新井 誠 | ||
続・原発と言論 ── 政府による「言論」の統制について | 山本龍彦 | ||
安全確保権限行使の合理化と効率化の諸相 ── 公共財としての「安全」試論 | 上代庸平 | ||
第U部 | |||
サイバー犯罪の特徴と諸対策遂行上の法的課題 ── 社会はサイバー犯罪にどう対処すべきか | 四方 光 | ||
予防と自由 ── アメリカの性犯罪者規制を素材にして | 大林啓吾 | ||
国家秘密と自己統治の相克 ──ウィキリークス問題を素材として | 横大道 聡 | ||
カナダにおける機密情報伝達行為に対する規制と憲章上の自由 | 手塚崇聡 | ||
第V部 | |||
アメリカの移民をめぐる最近の状況 ──アリゾナ州対合衆国事件判決を中心に | 大沢秀介 | ||
外国テロ組織(Foreign Terrorist Organization)に対する実質的支援を禁じる連邦法の合憲性をめぐるアメリカ合衆国連邦最高裁判決 | 小谷順子 | ||
アメリカ合衆国における政教分離原則と政府助成 ── 信仰を基礎とした社会統合戦略 | 岡田順太 | ||
フランス都市郊外の「シテ」問題と日本の移民問題への示唆 | 岡部正勝 | ||
イギリスのDWA(外交的保証付きの国外退去)政策について ── 安全保障・出入国管理・外交と絶対的人権との間に | 岩切大地 |
著者紹介(執筆順。肩書きは発刊当時) |
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大沢秀介 | ||
慶應義塾大学法学部教授 | ||
板橋 功 | ||
公益財団法人公共政策調査会第1研究室長 | ||
渡井理佳子 | ||
慶應義塾大学大学院法務研究科教授 | ||
新井 誠 | ||
広島大学大学院法務研究科教授 | ||
山本龍彦 | ||
慶應義塾大学大学院法務研究科教授 | ||
上代庸平 | ||
武蔵野大学法学部准教授 | ||
四方 光 | ||
慶應義塾大学総合政策学部教授 | ||
大林啓吾 | ||
千葉大学大学院専門法務研究科准教授 | ||
横大道 聡 | ||
鹿児島大学教育学部准教授 | ||
手塚崇聡 | ||
椙山女学園大学現代マネジメント学部専任講師 | ||
小谷順子 | ||
静岡大学人文社会科学部教授 | ||
岡田順太 | ||
白鴎大学大学院法務研究科准教授 | ||
岡部正勝 | ||
警察庁長官官房参事官(サイバーセキュリティ担当) | ||
岩切大地 | ||
立正大学法学部准教授 |