時代を刻んだ憲法判例 | |||
石村修・浦田一郎・芹沢斉 編著 | |||
A5判 478頁 | |||
ISBN | 978-4-86031-093-6 | ||
定価 | 本体3000円+税 | ||
発刊 | 2012年6月 | ||
内容 「生きよ、堕ちよ」から憲法が施行されて65年。判例(事件の素材)を読み、考え、日本の行く末を読み解こう!! 日本国憲法施行65周年を期して企画した本書は、編者3名をはじめとして、執筆者全員が46年〜49年生まれの同世代の研究者により纏められた成果である。 各執筆者には、第1に判例が扱う時代を明確にしてもらい、問題となった法律等が制定された背景とその変容を明らかにし、そして判例を読む手立てを提示していただき、第2に、判例の事実とその要旨を取り上げ解説し、判旨に潜む問題を浮き彫りにし、その判例の意義を読者に問う。 取上げられた28本の判例を通して、読者は、いかに判例がその時代の政治・外交・経済・社会等もろもろの現象を反映しているかに驚くのではないだろうか。たんに憲法判例研究書として読むのではなく、角度を変え、生活者の目を通して三権の中の司法のあり方をもっと身近にひきつけて読む判例(素材)として本書を提供する。裁判員制度が始まって3年。国民全てが裁判員の対象の中、ますます国民の判例に寄与する役割は大きくなるだろう。 本書末の「戦後史の各『時代』と憲法―時期区分試論」で、収録28判例をそれぞれ時期区分に位置づけ、各判例の時代状況を明らかにし、理解の手引きとする。 |
目次 |
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1. | 死刑合憲事件(1948. 3. 12) | 根森 健 | |
2. | 農地改革事件(1953. 12. 23) | 高橋正俊 | |
3. | 帆足計事件(1958. 9. 10) | 竹森正孝 | |
4. | 砂川事件(1959. 12. 16) | 和田 進 | |
5. | 全逓中郵事件(1966. 10. 26) | 北川善英 | |
6. | 朝日訴訟事件(1967. 5. 24) | 渡辺 治 | |
7. | 京都府学連事件(1969. 12. 24) | 中谷 実 | |
8. | 八幡製鉄政治献金事件(1970. 6. 24) | 中島茂樹 | |
9. | 第二次家永教科書訴訟事件(1970. 7. 17) | 青木宏治 | |
10. | 尊属殺人事件(1973. 4. 4) | 石村 修 | |
11. | 全農林警職法事件(1973. 4. 25) | 元山 健 | |
12. | 三菱樹脂事件(1973. 12. 12) | 三輪 隆 | |
13. | 猿払事件(1974. 11. 6) | 石村 修 | |
14. | 薬事法事件(1975. 4. 30) | 浦田一郎 | |
15. | 徳島市公安条例事件(1975. 9. 10) | 西浦 公 | |
16. | 衆議院議員定数不均衡事件(1976. 4. 14) | 辻村みよ子 | |
17. | 旭川学テ事件(1976. 5. 21) | 成嶋 隆 | |
18. | 長沼事件(1976. 8. 5) | 稲 正樹 | |
19. | 外務省沖縄密約電文漏洩事件(1978. 5. 31) | 右崎正博 | |
20. | マクリーン事件(1978. 10. 4) | 中村義幸 | |
21. | 板まんだら事件(1981. 4. 7) | 初宿正典 | |
22. | 北方ジャーナル事件(1986. 6. 11) | 芹沢 斉 | |
23. | 自衛官合祀事件(1988. 6. 1) | 芹沢 斉 | |
24. | 沖縄代理署名事件(1996. 8. 28) | 浦田一郎 | |
25. | 愛媛玉串料訴訟事件(1997. 4. 2) | 植野妙実子 | |
26. | 在外邦人選挙権制限事件(2005. 9. 14) | 戸波江二 | |
27. | 君が代伴奏拒否戒告処分事件(2007. 2. 27) | 結城洋一郎 | |
28. | 国籍法事件(2008. 6. 4) | 石村 修 | |
戦後史の各「時代」と憲法――時期区分試論 | 渡辺 治 | ||
判例索引 |
著者紹介(データは発刊当時) |
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根森 健(ねもり けん) | ||
新潟大学大学院実務法学研究科教授 | ||
高橋正俊(たかはし まさとし) | ||
京都橘大学文学部教授 | ||
竹森正孝(たけもり まさたか) | ||
岐阜市立女子短期大学長 | ||
和田 進(わだ すすむ) | ||
神戸大学発達科学部教授 | ||
北川善英(きたがわ よしひで) | ||
横浜国立大学教育人間科学部教授 | ||
渡辺 治(わたなべ おさむ) | ||
一橋大学名誉教授 | ||
中谷 実(なかたに みのる) | ||
南山大学法科大学院教授 | ||
中島茂樹(なかじま しげき) | ||
立命館大学名誉教授・特別任用教授 | ||
青木宏治(あおき こうじ) | ||
関東学院大学法科大学院教授 | ||
石村 修(いしむら おさむ) | ||
専修大学法科大学院教授 | ||
元山 健(もとやま けん) | ||
龍谷大学法学部教授 | ||
三輪 隆(みわ たかし) | ||
埼玉大学教育学部教授 | ||
浦田一郎(うらた いちろう) | ||
明治大学法学部教授 | ||
西浦 公(にしうら いさお) | ||
岡山商科大学法学部教授 | ||
辻村みよ子(つじむら みよこ) | ||
東北大学大学院法学研究科教授 | ||
成嶋 隆(なるしま たかし) | ||
新潟大学大学院実務法学研究科教授 | ||
稲 正樹(いな まさき) | ||
国際基督教大学教養学部教授) | ||
右崎正博(うざき まさひろ) | ||
獨協大学法科大学院教授 | ||
中村義幸(なかむら よしゆき) | ||
明治大学情報コミュニケーション学部教授 | ||
初宿正典(しやけ まさのり) | ||
京都産業大学大学院法務研究科教授 | ||
芹沢 斉(せりざわ ひとし) | ||
青山学院大学大学院法務研究科教授 | ||
植野妙実子(うえの まみこ) | ||
中央大学理工学部教授 | ||
戸波江二(となみ こうじ) | ||
早稲田大学法学学術院教授 | ||
結城洋一郎(ゆうき よういちろう) | ||
小樽商科大学教授 |