憲法綱要憲法綱要
岩間昭道
A5判上製本 390頁
ISBN978-4-86031-084-4
定価本体4000円+税
発刊2011年3月

内容
人間の尊厳を日本国憲法の基軸に据え,かつ,国家目標,私人間効力,国家に対する忠誠のあり方,外国人の選挙権等につき,明解な論理構成を展開した意欲的基本書
 人間尊厳の原理を最重要の基本原理であるという立場にたち,派生する基本的人権尊重主義・国民主権主義・平和主義や,個別の規定の解釈を,自覚的に人間尊厳の原理との関係で論ずる日本国憲法の概説書。
 なかでも憲法25条1項こそ「人間の尊厳にふさわしい生存」を保障する基幹的・包括的規定であるとする人権論に,強くその特徴が表れる。このほか,新国家の成立,憲法9条解釈,議員定数不均衡問題などでも,支配的学説への「異議申立て」(はしがきより)を行う。
 著者,長年の研究の集大成として,自らの憲法の体系的理解の全貌を明らかにする。
目次 →細目次

第T部 総論
第1章 日本国憲法の基本原理と性質
第2章 憲法の変動
第3章 憲法の保障
第4章 日本憲法史
第U部 基本的人権
第1編 総論
第1章 日本国憲法が保障する人権の観念と内容
第2章 人権保障の方式
第3章 人権の効力と限界
第2編 包括的人権
第4章 人間の尊厳にふさわしい生存に対する権利
第5章 法の下の平等
第3編 市民的権利
第6章 生命に対する権利
第7章 私生活上の自由
第8章 思想・良心の自由
第9章 信教の自由と政教分離原則
第10章 表現の自由
第11章 報道・放送の自由
第12章 集会・結社の自由
第13章 通信の自由
第14章 居住・移転の自由
第15章 職業選択の自由
第16章 適正手続の保障
第17章 被疑者・被告人・受刑者の権利
第18章 裁判を受ける権利
第19章 国家賠償および刑事補償請求権
第20章 国籍に対する権利
第4編 文化的権利
第21章 学問の自由と大学の自治
第22章 教育の自由
第23章 芸術の自由
第5編 経済的権利
第24章 財産権の保障
第6編 社会的権利
第25章 教育を受ける権利
第26章 労働基本権
第27章 国および社会の保護を受ける家族の権利
第7編 政治的権利
第28章 公務員の選定・罷免権
第29章 公務就任権
第30章 請願権
第8編 基本義務
第31章 勤労および納税の義務
第9編 未成年者・外国人・法人と人権
第32章 未成年者
第33章 外国人
第34章 法人(団体)
第V部 公権力の組織と作用
第1章 基本原則
第2章 国民主権の原理
第3章 天皇
第4章 国会
第5章 内閣
第6章 財政
第7章 裁判所
第8章 地方自治
第W部 平和主義
第1章 総説
第2章 憲法9条の成立
第3章 憲法9条の解釈
第4章 日米安全保障条約
第5章 国連の集団安全保障体制

著者紹介(データは発刊当時)
岩間 昭道 (いわま あきみち)
1943年福岡県に生まれる。
1965年東京大学法学部卒業
1970年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学
現職法政大学大学院法務研究科教授


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