現代中国の信教の自由 | ||||
―研究と資料 | ||||
土屋英雄 著 | ||||
四六判 212頁 | ||||
ISBN | 978-4-86031-074-5 | |||
定価 | 本体2500円+税 | |||
発刊 | 2009年11月 | |||
内容 本書は現代中国の信教の自由を法律面から検証。数度にわたる憲法改正,それに伴った信教に関連する各種法律を丁寧に追い,中国共産党の宗教観を鳥瞰して見せた好著。 |
目次 |
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第一篇 研究―現代中国の信教の自由 | ||||
序章 概論 | ||||
第一章 党にとっての宗教 | ||||
第一節 マルクス主義宗教論の原理 | ||||
「阿片」論/「反映」論/マルクス,エンゲルスの「宗教消滅」論 | ||||
第二節 宗教批判 | ||||
党にとって宗教は「私事」ではない/宗教批判の方法/宗教批判の現況 | ||||
第二章 国家にとっての宗教 | ||||
第一節 宗教「私事」原則 | ||||
第二節 社会主義国家性 | ||||
第三章 信教の自由の保障理由,性質 | ||||
第一節 保障理由 | ||||
第二節 権利の性質 | ||||
第四章 信教の自由の内容上の特質 | ||||
第一節 イデオロギー性 | ||||
国家と党の方向性/宗教に対する枠組 | ||||
第二節 管理性 | ||||
管理の内容/管理の派生としての宗教利用およびその批判 | ||||
第三節 限定性 | ||||
宗教と封建的迷信,一般の迷信との区別/宗教と邪教との区別 | ||||
第四節 民族性 | ||||
中華民族主義/多民族主義 | ||||
終章 「改革・開放」下の宗教政策の矛盾の深化 | ||||
第二篇 資料―宗教に関する現行の重要な政策および法規 | ||||
T 党の政策 | ||||
1.中共中央「わが国の社会主義の時期の宗教問題に関する基本的観点および基本政策」(1982年) | ||||
2.中共中央組織部「共産党員の宗教信仰問題を適切に解決することに関する通知」(1991年) | ||||
3.中共中央,国務院「宗教工作をいっそう良く行う上での若干の問題に関する通知」(1991年) | ||||
U 国家の法規 | ||||
1.中華人民共和国憲法(1982年) | ||||
〔参考〕中国人民政治協商会議共同綱領(1949年),中華人民共和国憲法(1954年,1975年,1978年) | ||||
2.中華人民共和国香港特別行政区基本法(1990年) | ||||
3.中華人民共和国マカオ特別行政区基本法(1993年) | ||||
4.中華人民共和国刑法(1979年) | ||||
5.中華人民共和国民族区域自治法(1984年) | ||||
6.中華人民共和国民法通則(1986年) | ||||
7.中華人民共和国治安管理処罰法(2005年) | ||||
8.宗教社会団体登記管理実施弁法(1991年) | ||||
9.中華人民共和国内の外国人の宗教活動管理規定(1994年) | ||||
10.中華人民共和国内の外国人の宗教活動管理規定の実施細則(2000年) | ||||
11.宗教活動場所年度検査弁法(1996年) | ||||
12.宗教院校外国籍専門家の招聘・任用弁法(1996年) | ||||
13.邪教組織の取締り,邪教活動の防止・懲罰に関する全国人民代表大会常務委員会の決定(1999年) | ||||
14.宗教事務条例(2004年) | ||||
15.宗教活動場所設立の審査・許可および登記弁法(2005年) | ||||
16.宗教教職者登録弁法(2006年) | ||||
17.宗教院校設立弁法(2006年) | ||||
18.チベット仏教活仏転生管理弁法(2007年) |
著者紹介(データは発刊当時) |
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土屋 英雄 (つちや ひでお) | ||
福岡県出身 | ||
神戸大学大学院教授を経て,筑波大学大学院教授(憲法学専攻) |