クーデタを裁く クーデタを裁く
―1932年7月20日事件法廷記録
山下威士 訳編
A5判上製本 1098頁
ISBN978-4-86031-015-8 (4-86031-015-2)
価格本体19,000円+税
発刊2003年11月
洋題Preussen contra Reich
Stenogrammbericht der Gerichtsverhandlungen zur Papens-Staatsstreich vom 20. Juli 1932

内容
 本書は,ヴァイマルの崩壊を加速させたパーペン・クーデタの裁判記録(アーノルト・ブレヒト編集)の完訳である。登場人物は,学者として日本にも多くの著作が翻訳されているカール・シュミット,ヘルマン・ヘラー等きら星のごとき多数の学者が,プロイセン対ライヒに分かれ,弁論を戦わす,研究者にとっては垂涎の場面が満載されている裁判記録である。訳者の18年余にわたる執念によって,貴重な書が,ここに完訳する。ヴァイマル研究者にとって必須の文献であり,研究テーマの宝庫である。

目次
幕開け前の座主の口上(山下威士)
参考法文(1919年8月11日のドイツ・ライヒ憲法第48条,プロイセン・ラントの領域における公の安全と秩序の再建に関する〔1932年7月20日〕大統領令)
1932年7月20日〔パーペン・クーデタ〕事件・覚書 (山下威士)
第1章 7月20日の事実
第2章 7月21日以後の事実
第3章 国事裁判所の審理と判決
第4章 10月以降−「単一国家」へ
第5章 問題群
〔編集者ブレヒトの〕序文
〔ディーツ出版社の〕序文
プロイセン対ライヒ 法廷審理録 (アーノルト・ブレヒト 編)
審理第1日(1932年10月10日 月曜日)
第1章 開始時の説明
第2章 1932年7月20日以前と7月20日における事実経過
審理第2日(10月11日 火曜日)
第3章 1932年7月20日の命令の影響
第4章 ライヒの連邦国家的性格
第5章 第48条1項の要件
審理第3日(10月12日 水曜日)
第6章 第48条1項の機能
審理第4日(10月13日 木曜日)
第7章 第48条2項の要件
第8章 第48条2項の機能
審理第5日(10月14日 金曜日)
第9章 裁判官の事後審査
審理第6日(10月17日 月曜日)
第10章 総括
第11章 訴訟要件論
国事裁判所判決(1932年10月25日 火曜日)
あとがき (山下威士)

訳者紹介 (データは刊行当時)
山下威士 (やました たけし)
1941年11月 広島市生まれ
1964年 中央大学法学部卒業
1969年 早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学
1970年 埼玉大学教養部講師(後,助教授)
1982年 新潟大学法学部教授
1986年 法学博士(早稲田大学)


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